リノベーションのデメリットは?築年数別に工事内容と注意点を解説
一昔前までは「戸建て住宅の寿命は30年」と言われており、それを超えると建て替えを検討する方も少なくありませんでした。
しかし、近年は既存住宅をリノベーションしながら住み続ける考えが浸透し始めています。
ただし、ご自宅をリノベーションする際に、前もって知っておくべきデメリットや注意点もあります。
そこで、今回はリノベーションのデメリットや注意点から、築年数別のおすすめ工事まで紹介します。
「古い家だからリノベーションするか住み替えるか迷っている」という方や、「家を改修したいがどこから手をつけるべきか分からない」という方は、ぜひ参考にしてください。
●住宅のリノベーションを後悔しないためには、事前にデメリットや注意点も把握しておくことが肝心です。
●築年数に合わせて適切な工事から優先して行うことで、ご自宅がずっと住み続けられる住まいへ生まれ変わります。
●najam(ナジャム)では、リノベーションの設計施工・家具選び・アフターメンテナンスまでトータルでお客様をサポートしております。
目次
事前に知っておくべきリノベーションのデメリット・注意点
既存住宅、いわゆるストック住宅の活用は、国の重要な施策のうちのひとつであり、様々な取り組みが行われています。(参考:国土交通省|既存住宅・リフォーム市場の活性化に向けた取組み)
しかし、一方でメリットばかりが注目され、デメリットや注意点をあまり知らずにご自宅をリノベーションしたり、リノベーション前提で中古住宅を買う方が後を断ちません。
実際、ブログやSNSなどをみると、残念ながらリノベーションを“後悔した”と言っている方も多いのです。
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そんな失敗をしないためにも、リノベーションを検討する際は、必ずデメリットにも目を向けてください。
リノベーションの欠点は、ずばり以下の7点です。
- 物件の寿命が新築よりも短い
- 断熱性・省エネ性の見直しが必要
- 建築時期によっては耐震性に不安がある場合もある
- トータル予算が見えづらい
- 完成をイメージしづらい
- 工事可能範囲に限界がある
- 業者選びが難しい
では、それぞれ詳しく見てみましょう。
「物件の寿命が新築よりも短い」
既存住宅をリノベーションすると言っても、構造躯体などはそのままなので、新築と比べると建物全体の寿命は短いというのが事実です。
そのため、リノベーションをする際は、工事後にあと何年くらい住み続けるのかシミュレーションして、それに見合う予算を設定することが重要となります。
ただし、一概にリノベーションした住宅が短命とは言い切れません。
長期優良住宅化リフォームなど、住宅の性能に関わる部分まで大掛かりに改修すれば、新築同様に寿命を延ばせられる可能性もあります。
既存住宅へ、「劣化対策」「耐震性向上」「省エネルギー性向上」「維持管理・更新の容易性向上」を目的としたリノベーションをすることで、“長期にわたり良好な状態で使用するための措置が講じられた優良な住宅”となり、生活の快適性が高まるだけではなく、家そのものの寿命も長くなります。
(参考:国土交通省|長期優良住宅のページ)
「断熱性・省エネ性の見直しが必要」
住宅に求められる断熱性・省エネ性は、時代と共にどんどん高まっています。
つまり、古い住宅ほど、断熱性・省エネ性は低いということです。
そのため、いくらリノベーションで設備機器を取り替え、内装をきれいにしても、築30年を超えるような住宅は断熱性が十分ではありません。
冬の寒さや夏の暑さの影響を受けるだけではなく、室内に結露が発生して、柱や土台などの構造体が劣化してしまう可能性があります。
断熱性は、快適な生活を送る上で欠かせない性能であり、家の寿命にも影響します。
断熱性の低い住宅は、日々の光熱費が高くなる原因をもたらすため、リノベーションの際には「断熱リノベーション」も合わせて検討しましょう。
「建築時期によっては耐震性に不安がある場合もある」
1981年以前に建築確認をした住宅は「旧耐震基準建物」であり、現行の建築基準法で定められた耐震性能より大きく劣ってしまいます。
旧耐震基準建物 (1981年5月31日までに建築確認を受けた建物) | ・中規模地震(震度5強程度)でも倒壊しない程度の耐震性能を持つ ・大規模地震(震度6〜7程度)の際の規定はなし |
新耐震基準建物 (1981年6月1日以降に建築確認を受けた建物) | ・中規模地震(震度5強程度)では軽微なひび割れ程度におさまる耐震性能を持つ ・大規模地震(震度6〜7程度)でも倒壊しない程度の耐震性能を持つ |
これだけの差があるため、旧耐震基準建物の場合は、耐震補強工事など、構造部にまで及ぶようなリノベーションをしなければ、安心して住み続けることができません。
「トータル予算が見えづらい」
新築住宅よりもリノベーションの方がトータルコストを把握しにくい点は否めません。
なぜなら、解体してみないと本当の劣化状況は分からないからです。
実際に、一般社団法人・住宅リフォーム推進協議会の行ったアンケート調査によると、リノベーション実施者のうち25%が、「予算を上回った」と回答しています。
リノベーションの予算組みには、「10〜20%程度」の“予備費”を計上しておきましょう。
また、実績が豊富で建築的知識の豊富な会社へ相談することも忘れてはいけません。
あなたのご予算計画にしっかりと耳を傾け、それに沿ったプランを提案してくれる会社を選んでください。
「完成をイメージしづらい」
新築物件は、モデルルームやモデルハウスを見て実際どのような空間になるかを確認できますが、リノベーションの場合はそうもいきません。
そのため、施工会社との間に思い違いがあり、完成後に「イメージと違った」と感じてしまう方もいます。
こんな失敗をしないためには、一つ一つ丁寧に提案してくれる会社へ相談することが重要です。
現場管理も自社でしっかりと行い、都度工事の進捗を報告してくれるところを選びましょう。
「工事可能範囲に限界がある」
リノベーションは、どうしても既存状態の影響を受けるため、100%思い通りの間取りやインテリアデザインが実現できるとは限りません。
そのため、あらかじめ「どの部分が残り、どこまで一新できるのか」を施工会社に確認しましょう。
構造上、どうしても手をつけられない部分がある場合は、事前に聞いておくことが肝心です。
マンションの場合は、管理規約によって工事範囲や仕様が制限される場合もあります。
「業者選びが難しい」
リノベーションは、新築以上に設計施工の経験が重要となります。
また、リノベーション会社と言っても、元々内装会社や設備会社など、一部の工事に特化した会社だった可能性もあるため、どこまで自社で施工するのかはそれぞれです。
そのため、業者選びが難しい点は否めません。
リノベーションの会社を選ぶ際は、その会社の経歴や実績を十分確認しましょう。
実店舗を持つ会社ですと、さらに安心です。
リノベーション会社を選ぶ際には、自社スタッフによる現場管理がされるかどうか、どこまでの工事に対応できるのかを、必ず確認しましょう。
najam(ナジャム)は、創業から58年間、熟練した職人チームにより高品質の施工をご提供し続けてきました。
地域密着型リノベーション会社として、皆様のマイホーム計画をしっかりサポートいたします。
古いマンション・戸建住宅はどうするべき?理想の工事周期と築30・40・50年それぞれの注意点
リノベーションをする際は、事前にデメリットや注意点を把握し、信頼できる会社へ任せることが重要です。
そして、築年数に合った適切な工事をすることで、ずっと住み続けられる住まいに生まれ変わります。
部位によってリノベーションすべき時期が異なりますので、築年数や今までのメンテナンス履歴を踏まえて、適切な工事をしましょう。
【工事箇所】 | 【おすすめの周期】 |
防蟻処理(シロアリ防止) | 5〜10年 |
屋根塗装 | 10〜15年 |
外壁塗装 | 10〜15年 |
天井・壁クロス張り替え | 10〜15年 |
キッチン取り替え | 15〜20年 |
浴室改修(タイル浴室) | 15〜20年 |
浴室改修(システムバス) | 15〜20年 |
トイレ取り替え | 15〜20年 |
洗面化粧台取り替え | 15〜20年 |
給湯器取り替え | 15〜20年 |
床フローリング張り替え | 15〜20年 |
屋根葺き替え(重ね葺き) | 20〜30年 |
窓サッシ・玄関ドア取り替え | 20〜30年 |
構造躯体の補修 | 20〜30年 |
ガス管・給排水管の取り替え | 20〜30年 |
電気配線の取り替え | 20〜30年 |
断熱改修 | 20〜30年 |
耐震改修 | 30〜40年 |
ただし、今までのメンテナンス状況によっては、さらに早いタイミングでリノベーションを検討しなくてはいけない可能性もあります。
そのため、少しでも不具合を見つけたら、施工会社へ家全体をしっかりチェックしてもらいましょう。
では、築30・40・50年の住まいをリノベーションする際は、どのような点に気をつければ良いのでしょうか?
築30年の場合
築30年ですと、屋根外壁や水回りなどのリノベーションを今まで一度もしたことがないお宅もあるでしょう。
そのため、汚れや劣化がある部位を、ある程度まとめて工事するのがおすすめです。
施工会社の諸経費を圧縮できますし、その後こまめにあちこちをリノベーションせず、当面の間は落ち着いて生活できます。
築40年の場合
築40年を超えると、内装や水回りを一度リノベーションしているお宅も多いですが、耐震性・断熱性が十分でない可能性は決して低くありません。
そのため、これら性能に関わる部分で新築時より一度も手をつけてない場所から優先的にリノベーションしましょう。
木造住宅の場合は、見えない部分の構造体に劣化がないか、窓や玄関ドアの建て付けは問題ないかなどもチェックポイントです。
築50年の場合
築50年を超える住宅をリノベーションする場合は、フルリノベーションが前提です。
今まで設備機器や内装をリノベーションしたことがあっても、既にその部分も劣化している可能性が高いでしょう。
部分的なリノベーションを繰り返すとコストや手間が余計にかかりますので、スケルトンリフォームでできる範囲全てを一新することをおすすめします。
リノベーションにはメリットがたくさん
リノベーションは、新築よりも低コストなだけではなく、ライフスタイルや家族構成の変化に合わせて家を変えられる点が魅力です。
また、リノベーションによって不動産的価値を高められれば、いざ売却する際にも有利になります。
国や自治体による補助金や減税制度が新築と比べて充実している点も、ポイントです。
建て替えと比べて廃棄物が少なく省エネであるため、環境的な観点からも注目されています。
このように、リノベーションは注意点さえ押さえれば、新築にも勝るメリットがあるのです。
大切な住まいでずっと快適に住み続けたい方は、ぜひ前向きにリノベーションをご検討ください。
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私たち“najam(ナジャム)”は、1966年創業の株式会社ホームズマルホのリノベーション部門です。
『住』に関する総合企業として、お客様のベストパートナーを目指すことをモットーに、リノベーションの設計施工からアフターメンテナンスまでを一括サポート。
埼玉県川口市・さいたま市・蕨市・戸田市を中心に、住宅や店舗のリノベーションを手がけています。
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創業から58年にわたる住宅業界での業歴の中で、長年蓄積してきた資材調達のノウハウを活かし、お客様の様々なご要望にお応えいたします。