自宅の庭で開業する方法|用途地域などの基礎知識やメリット・デメリットも解説

自宅の庭で開業する方法|用途地域などの基礎知識やメリット・デメリットも解説

自宅の庭で開業する方法を知りたい」と考える方は多くいらっしゃいます。

用途地域など、条件によってはご自宅の庭で開業するのが難しいケースもあるので、開業に関する基礎知識を踏まえて検討することが必須です。

そこで今回は、埼玉で数多くのリノベーションを手掛ける工務店「najam(ナジャム)」が、ご自宅の庭で開業する方法を解説します。

このコラムで分かること
ご自宅の庭での開業を決める前に押さえておきたい基礎知識をご紹介します。
「店舗兼用住宅にする」など、ご自宅の庭で開業する方法を解説します。
ご自宅の庭で開業するメリット・デメリットや、必要な手続き・許可申請をお伝えします。

 

ご自宅の庭で開業するのに必要な情報をまとめてチェックできるので、ぜひ最後までごらんください。

自宅の庭での開業を決める前に押さえておきたい基礎知識

自宅の庭で開業する方法|埼玉|ナジャムリノベーション

ご自宅の庭での開業を決める前に押さえておきたい基礎知識は、以下のとおりです。

  • 用途地域による制限
  • 開業できる業種の制限
  • 「建ぺい率」と「容積率」の上限

それぞれ解説します。

用途地域による制限

「用途地域」とは土地に付随する建築制限で、都市計画法で以下のように定められています。

  • 建築可能な建物の種類が定められている
  • 建物の用途が定められている など

用途地域は「住居系」「商業系」「工業系」の3種類に分かれており、合計13地域で構成されています。。

今回は、住居系に分類されるエリアで開業できる「建物の種類」「床面積の条件」をご紹介します。

用途地域 建物の種類・床面積
【第一種低層住居専用地域】
低層住宅向けの地域
事業用の床面積が50㎡以下かつ延べ面積の2分の1未満である店舗兼用住宅※
【第二種低層住居専用地域】
主に低層住宅のための地域
150㎡までの一定の店舗
【第一種中高層住居専用地域】
中高層住宅向けの地域
500㎡までの一定の店舗
【第二種中高層住居専用地域】
主に中高層住宅のための地域
1,500㎡までの一定の店舗

※「店舗兼用住宅」とは、住宅内部で居住部分と事業部分の行き来ができる住宅のことです。

 

主に1〜2階建ての戸建てが立ち並ぶ「第一種低層住居専用地域」は特に制限が厳しく、営業できるのは条件を満たした「店舗兼用住宅」に限られます。

開業できる業種の制限

「用途地域」で定められた建物の用途制限により、開業できる業種にも限りがあります。

例えば、「第一種低層住居専用地域」で開業できる業種は、以下のとおりです。

開業できる業種 開業できる条件
店舗・食堂・喫茶店 日用品の販売を主たる目的とするもの
理髪店・美容院など -
洋服店・自転車店など 原動機※の出力合計が0.75kw以下
パン屋・菓子屋など ・自家販売のための食品製造業
・原動機の出力合計が0.75kw以下
学習塾・華道教室など -
アトリエ・工房 ・原動機の出力合計が0.75kw以下
・美術品または工芸品を製作するためのもの

参考:e-Gov法令検索|建築基準法施行令 第130条の3

※「原動機」とは、モーターのことで、騒音の原因となるため出力制限が設けられています。

 

なお、住宅系の用途地域では、原則深夜の営業は認められていないので、営業時間にも注意しましょう。

「建ぺい率」と「容積率」の上限

開業のために庭に店舗を増築する場合、現在のご自宅の「建ぺい率」「容積率」によっては、店舗を増築できない可能性があります。

  • 「建ぺい率」とは:敷地面積に対する建築面積(建物を真上から見たときの面積)の割合
  • 「容積率」とは:敷地面積に対する建物の延床面積の割合

 

「建ぺい率」「容積率」の上限は用途地域によって異なるため、自治体のホームページなどからチェックすることが可能です。

 

埼玉のご自宅の庭で開業するためにリフォームを検討中の方は、「najam(ナジャム)」にお問い合わせください。

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自宅の庭で開業する方法

自宅の庭で開業する方法|埼玉|ナジャムリノベーション

ご自宅の庭で開業する方法として、以下の2つをご紹介します。

  • 店舗兼用住宅にリフォームする
  • キッチンカー・移動販売車で開業する

ご自宅の状況と照らし合わせながら、チェックしましょう。

店舗兼用住宅にリフォームする

住宅内部で居住スペースと事業スペースが行き来できる「店舗兼用住宅」にリフォームすると、「第一種低層住居専用地域」でも開業できます。

「建ぺい率」や「容積率」に余裕があれば増築できる可能性があるものの、既存住宅の状況によっては増築するのが難しいケースもあるため、開業を検討し始めた段階で施工業者に相談してください。

庭が敷地の奥まった位置にある場合、ご家族以外の方が敷地の奥まで入ることになるので、プライバシー保護やセキュリティ強化の対策を忘れず実施しましょう。

キッチンカー・移動販売車で開業する

増築以外にも、ご自宅の庭にキッチンカー・移動販売車を置いて開業する方法もあります。

キッチンカー・移動販売車であれば、イベントに出張して販売できるのも大きな魅力です。

なお、保健所の管轄をまたいで営業する場合は、地域ごとに営業許可を取得する必要があります。

 

ご自宅の敷地内に店舗を建てる際の注意点や建てられない場合の対処法を、こちらの記事で解説しています。

▷関連コラム:自宅敷地内に店舗を建てる際の注意点|自宅兼店舗との違い・建てられない場合の対処法も解説

 

埼玉で、自宅での開業を検討中の方は、「najam(ナジャム)」にお問い合わせください。

リフォームの際には、無料のインテリアコーディネートもご依頼いただけます。

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ご自宅の庭で開業するメリット・デメリット

自宅の庭で開業する方法|アジアンテイストの内装|埼玉|ナジャムリノベーション

ここでは、ご自宅の庭で開業するメリット・デメリットを解説します。

メリット

ご自宅の庭で開業するメリットは、以下のとおりです。

  • 同じ敷地にご自宅と店舗があるため、仕事と家事・子育てを両立しやすい
  • 通勤時間が必要ないので、時間を有効活用できる
  • 店舗を借りる必要がなく、家賃や更新料が発生しない
  • 利用していない庭のスペースを活かせる
  • 新しく土地を購入して店舗を建てるよりも、費用を抑えられる可能性が高い

「費用を抑えながら開業したい」「利用していない庭を活用したい」と考える場合に、ご自宅の庭での開業が向いています。

デメリット

ご自宅の庭で開業するデメリットは、以下のとおりです。

  • 用途地域によっては、事業用スペースの床面積や開業できる業種に制限がある
  • 現在の「建ぺい率」と「容積率」によっては、店舗を増築できない可能性がある
  • プライベートと仕事の切り替えがしづらいケースがある
  • ご家族以外の方が敷地に入るので、プライバシー確保が難しい場合がある
  • 騒音やにおいなどが原因で、近隣の方とトラブルになるリスクがある

ご自宅の庭で開業できるか不安な場合は、早めに施工業者に相談しましょう。

 

ご自宅での教室・ワークショップ運営のよくある失敗・トラブルの原因と解決策を、こちらの記事で解説しています。

▷関連コラム:自宅教室・ワークショップ運営のよくある失敗・トラブルの原因と解決策|自宅で運営しやすい教室など解説

自宅の庭での開業に必要な資格・許可申請

自宅の庭で開業する方法|自然素材を取り入れたダイニングテーブル|埼玉|ナジャムリノベーション

ご自宅の庭での開業に必要な資格・許可申請を、以下のケースを例に解説します。

  • カフェなどの飲食店の場合
  • 菓子工房などの食品製造の場合
  • ハンドメイド小物などの販売店舗の場合

なお、ご自宅の庭で開業する場合に個人事業主として開業するのであれば、基本的に「開業届※」の提出が必要です。

※「開業届」とは、法人設立または個人が事業をスタートした旨を税務署に届け出る書類です。

カフェなどの飲食店の場合

カフェなどの飲食店をご自宅の庭で開業するのに必要な資格・許可申請は、以下のとおりです。

必要な資格・許可申請 内容
食品衛生責任者 飲食店や食品製造業などの営業施設で、食品衛生法の規則に沿って、施設の衛生管理を担う責任者のこと
防火管理者 建物の火災を防止するため、防火管理上必要な業務を計画に実施する責任者のこと
飲食店営業許可 食品衛生法に基づいて、飲食店を開業するために必要な許可

 

なお、2021年の法改正により、「喫茶店営業許可」は「飲食店営業許可」に統合されたため、喫茶店の場合にも「飲食店営業許可」を取得する必要があります。

菓子工房などの食品製造の場合

菓子工房などの食品製造をご自宅の庭で開業するには、パンやケーキなどの販売や店舗営業を始める際に必要な「菓子製造業許可」の取得が求められます。

菓子製造業許可を申請するには、あらかじめ「食品衛生責任者」の取得が必須です。

また、イートインスペースを設ける場合、「飲食店営業許可」も必要になるので注意しましょう。

ハンドメイド小物などの販売店舗の場合

ハンドメイド小物などの販売店舗の場合は、基本的に資格・許可申請は不要です。

ただし、取り扱うアイテムによっては許可申請が必要になるケースがあり、例えばアンティーク品などの販売には「古物商許可」が必要になります。

 

プライベートサロンの内装設計・集客効果を高める演出方法について、こちらの記事で解説しています。

▷関連コラム:プライベートサロンの内装設計・集客効果を高める演出方法|個人の狭いご自宅サロンでも実践可能な工夫を解説

 

埼玉のご自宅の庭で開業するためにリフォームを検討している方は、「najam(ナジャム)」にお問い合わせください。

ご予算・ご希望を丁寧にヒアリングして、最適なプランを提案いたします。

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まとめ

ご自宅の庭で開業する方法として、「店舗兼用住宅にリフォームする」などをご紹介しました。

用途地域による制限などを個人で判断するのは難しいケースもあるので、なるべく早い段階で施工業者に相談しましょう。

今回ご紹介した内容を、ご自宅の庭で開業する際の参考にしていただけると幸いです。