分譲の団地を購入しての一人暮らしで後悔しない方法|団地選びの注意点、メリット・デメリットなど解説
分譲の団地は、周辺環境が充実していることが多くどこか安心感があります。
また、物件価格が安い傾向があるので、リノベーションに予算を多くかけることで自分らしい住まいをつくることが可能です。
しかし、分譲の団地は築年数が古いケースが多く、「購入して一人暮らしを始めたけど買わなければ良かった」と後悔するケースもあります。
そこで今回は、埼玉県の工務店「najam(ナジャム)」が、分譲の団地を購入しての一人暮らしで後悔しないための団地選びの注意点、メリット・デメリットなどを紹介します。
●中古の古い団地を購入するメリット・デメリットを紹介します。
●分譲の団地を購入・リフォームする費用について解説します。
購入費用やリフォーム費用についても解説していますので、ぜひ最後までごらんください!
目次
分譲の団地を購入しての一人暮らしで後悔しない方法|団地購入で前もって知っておくべき注意点
分譲の団地を購入しての一人暮らしで後悔しないためには、下記の情報を前もって知っておくことが大切です。
- 間取り
- 住宅性能
- 住環境
それぞれにポイントがあるので、一つひとつ見ていきましょう。
間取り
団地の間取りについては、下記の点に注意しましょう。
- 建物の構造上、間取りを変更できないケースがある
- リフォームをする為には、管理組合の許可が必要
特に、古い団地は壁式構造であることが多く、耐力壁の撤去が難しくリノベーションが制限されることがあることに注意が必要です。
※「壁式構造」を簡単にいうと壁で建物を支える構造のことで、構造体の一部となっている壁を撤去すると、耐震性能が低下します。
住宅性能
団地の住宅性能については、以下のポイントを事前に確認しましょう。
- 専有部の給排水管が劣化している場合が多い
- 防音性能・断熱性能などの住宅性能が低いことがある
- 電気の容量(アンペア)が足りないことがある
特に、専有部の床下にある給排水管に関しては、専有部の居住者が管理する規則となっているのが一般的です。
例えば、床下の給排水管が損傷し漏水が起きた場合には、下階にも被害を与えるので入居前にリフォームの必要があります。
このように、物件によってはリフォームを実施する必要がでてきますので、床下配管や電気の容量など見えない部分も確認するようにしましょう。
住環境
住環境に関しては、次のポイントに注意しましょう。
- エレベーターがない物件が多い
- 共用部の管理状態が悪いこともある
共用部分の管理状態はしっかりとチェックする必要があります。
特に定期的に大規模修繕工事を実施していない団地は、共用部分の外壁から雨水が侵入し雨漏りが発生しているなどの問題を抱えていることもあるため、大規模修繕工事の実施時期を事前に確認しておきましょう。
中古の古い団地を購入するメリット・デメリット
ここでは、中古の古い団地を購入するメリット・デメリットを紹介します。
メリット
中古の古い団地を購入するメリットは下記の通りです。
- 住環境が充実している
- 部屋数が多く、広々としている
- 物件の購入費用を抑えることができる
- 管理費等を抑えることができる
- 耐震性能が高い
- 敷地が広い
特に、住環境、耐震性の高さ、敷地が広いなど公団住宅特有のメリットがあり、安心して暮らすことができます。
また、購入費用だけでなく、管理費や修繕積立金などのランニングコストも一般のマンションと比べて抑えることができる傾向があることも団地購入のメリットです。
購入費用を抑えることできれば、思い切ってお部屋全体をリノベーションすることも検討しましょう。
下記の記事では、中古住宅のリノベーションについて詳しく紹介していますのでぜひごらんください。
▷関連コラム:なぜ「リノベーション」を後悔する?“10個”の理由・トラブル事例と解決方法を徹底解説
デメリット
次に、中古の古い団地を購入する際には以下のようなデメリットがあることにも注意しましょう。
- 自治会の活動が活発なことに負担を感じるケースがある
- リフォーム費用がかかる
築年数の古い団地は、団地購入の事前確認事項で紹介したように、お部屋だけでなく給排水管など見えない部分にリフォーム費用がかかることがあります。
このような住宅設備の更新を怠ると、漏水など予期しないトラブルが起こることがあるので、一人暮らしで安心して暮らすためにも住宅設備は十分なリフォームをするようにしましょう。
また、お部屋のリフォームには管理組合の許可が必要なケースもあります。
場合によっては、住宅のリフォームに関して建材の指定や制限がある場合もあるので、トラブルを避けるためにも早い段階で管理組合に相談しましょう。
分譲の団地を購入・リフォームする費用
ここでは、分譲の団地を購入・リフォームする費用について紹介します。
その他にローンの利用限度額や目安なども解説していますので、参考にしていただければ幸いです。
分譲団地の購入費用
分譲団地の購入費用は、地域、間取り、築年数など様々な要素により異なりますので、一概には言えませんが、埼玉県の中古の分譲団地の購入費用は概ね以下の通りです。
間取り | 購入費用相場 |
---|---|
1K・2LDK・2DK | 300万円~700万円 |
3k・3LDK | 500万円~1,000万円 |
分譲団地の購入費用は、築年数が大きく影響します。
例えば、一人暮らしなら1K~2LDKで十分と考えると、築年数が50年程度の物件なら300~500万円前後が相場で、築年数が30年前後になると、2LDKでも700~800万円前後で取引されることが多いです。
もちろん、その他にも地域などにより相場は変わってきますが、少なからず、マンションよりは購入費用を抑えられる傾向があります。
また、物件の購入には下記の諸費用がかかることも注意しましょう。
- 印紙税
- 不動産取得税
- 登録免許税等登記費用
- 固定資産税
- 仲介手数料
分譲団地のリフォーム費用
分譲団地を購入には、多くの場合リフォームが必要です。
ここでは、下記の通り分譲団地のリフォーム費用の相場を紹介します。
リフォーム箇所 | 費用の目安 |
---|---|
フローリング張替え | 15~20万円 ※無垢材・6畳の場合 |
内窓の交換 | 6~30万円 |
トイレ本体の交換 | 15~50万円 |
玄関ドアのリフォーム | 50~70万円 |
風呂を広げる | 50~150万円 |
洗面所のリフォーム | 10~60万円 |
建材のグレードなどにより費用は異なりますが、目安として参考にしていただければ幸いです。
分譲団地のリフォームは部分的に実施可能ですが、状況によっては全体的なリノベーションも検討しましょう。
下記の記事では、リノベーションの築年数別の工事内容や注意点などを解説していますので、ぜひごらんください。
▷関連コラム:リノベーションのデメリットは?築年数別に工事内容と注意点を解説
埼玉県の工務店「najam(ナジャム)」は、上記のような分譲団地の部分的なリフォームからリノベーションまで予算に応じたプランをご提案できますのでお気軽にお問い合わせください。
najam(ナジャム)には、創業から58年間、リノベーション・リフォームを施工している実績があります。
お住まいにとって最適なリノベーション内容をご提案いたしますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
ローンの利用限度額は年収の4倍前後が目安
団地の購入費用、分譲団地のリフォームで費用が高額になった場合には、ローンを活用することも可能です。
リフォーム費用については、「リフォームローン」も活用できますが、金融機関によっては「住宅ローン」を利用できるケースもあります。
両者には、下記のような違いがありますので自分に合ったローンを利用しましょう。
- 住宅ローンは担保が必要なケースが多いのに対し、リフォームローンは担保不要
- 金利はリフォームローンの方が高め
- 返済期間はリフォームローンの方が短い
上記のような違いから、団地を購入する際にはリフォーム費用も組み込んで金利が安い住宅ローンを活用するのがおすすめです。
そして、住宅ローンを組む場合には、無理のない返済計画を立てるようにしましょう。
住宅支援金融公庫のフラット35利用者調査によると、中古マンション購入者の住宅ローンの利用については、下記の通り年収の3.9倍程度が平均です。
項目 | 金額 |
---|---|
世帯年収 | 621万円 |
購入価額 | 3,156万円 |
融資金 | 2,473万円 |
出典;住宅支援金融公庫ホームページ「フラット35利用者調査 2022年度フラット35 中古マンション融資利用者の主要指標」
その他に、団地はマンションと同じように管理費等が発生しますから、住宅ローン等を利用する際には毎月の返済額とランニングコストなどをシミュレーションして資金計画を立てることが重要です。
埼玉県の工務店「najam(ナジャム)」は、リノベーション・リフォームのご質問やご相談はもちろん、住宅ローンのご相談なども承っております。お気軽にお問い合わせください。
najam(ナジャム)には、創業から58年間、リノベーション・リフォームを施工している実績があります。
お住まいにとって最適なリノベーション内容をご提案いたしますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
分譲の団地を購入しての一人暮らしQ&A
最後に分譲の団地を購入しての一人暮らしについてのQ&Aを紹介します。
一人暮らしには賃貸・団地などの集合住宅・一戸建てのどれがいいの?
下記の表は、集合住宅と一戸建てのメリット・デメリットを表したものです。
項目 | 集合住宅 | 一戸建て |
---|---|---|
メリット |
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デメリット |
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賃貸・団地などの集合住宅は、ご近所の方や管理組合など住人が近くにいるので、安心して一人暮らしができると感じる方も多いのではないでしょうか。
築30年~50年の団地は将来売却できる?
団地の資産価値は築年数とともに下落する傾向がありますが、立地条件や間取りによって異なります。
例えば、国土交通省の「不動産情報ライブラリ」の不動産価格情報から引用したデータを基に埼玉県の中古マンション等の平均価格を算出したところ、結果としては、2LDK以下の平均取引額は、8,677,720円となりました。
※2024年4月時点の情報です。
築50年以上の物件でも取引価格が2,000万円を超える物件も多く、築年数が資産価値を大きく下落させるわけではないことがわかります。
また、鉄筋コンクリート造の構造体の耐用年数は、120年であり、外装仕上げにより150年まで延命できると言われています。
引用元;国土交通省「期待耐用年数の導出及び内外装・設備の更新による価値向上について」
したがって、築30年~50年の団地でも将来売却できる可能性は十分あると想定できます。
築30年~50年の団地購入後、建て替えの可能性はある?
国土交通省の「マンションン建替え等の実施状況(2023年4月1日時点)」によると、累計で282件のマンションが建替えを実施しています。
引用元;国土交通省ホームページ「マンション建替え等の実施状況(2023年4月1日時点/2023年8月10日更新)」
ただし、集合住宅の建替えは所有者の自己負担額が大きく合意形成が必要であるため、現実的には、都心部など立地条件が良く、資産価値が高い団地に限られると考えられます。
まとめ
分譲の団地の購入は、一人暮らしでも安心して住めるメリットが多くあります。
さらに、購入費用も安価な傾向があるので安く購入して自分好みにリノベーションすることで、おしゃれで快適に過ごせる空間をつくることができます。
ただし、分譲の団地にはデメリットもあるので、本コラムの情報を参考にしていただき、事前の情報収集をしっかりと行うようにしましょう。